- 2006年11月24日 18:02
- 日本語
翻訳夜話
村上春樹 柴田元幸(著)
ISBN: 4166601296
Amazon/紀伊国屋
今の僕の英語レベルでは、まだまだ英語の小説を原書で読むことはできません。まして以前は言うに及ばず。
そうなると、日本語に翻訳されたものを読むことになるのは当然のことです。そこで、翻訳家の登場です。
これまではあまり気にしていませんでしたが、多読を始めて少しずつ英語の本を読むようになってくると、翻訳家の存在が気になりだします。というわけで、この本を図書館で借りて読んでみたわけです。
この本を読んで一番心に留まったというか、共感できたのは
翻訳とはエゴみたいなのを捨てることだと、僕は思うんです(63頁)
という村上さんの発言です。
原作(テキスト)を読み込んで、そこに込められている意味や色、匂いなどを翻訳者が恣意的に変えてはいけない、それができないなら翻訳などしてはいけないということだと僕は理解しました。
どんなことでもそうなのですが、僕は結果や方法論よりも過程や考え方が気になってしまいます。
それはなぜかというと、過程や考え方は応用が利く(と思う)からです。
僕はとても欲深い人間なので、一度で二度おいしいのがいいのです。
過程が良ければ結果はだめでも満足と言うわけではないのですが、過程が少々悪くても結果が良ければ満足という気持ちにはならないですね。
ですから翻訳と言うことに関しても、その言葉が出てくる過程や考え方にすごく興味があって、極端な話、結果はどうでもいいわけです。もちろんそれは趣味の領域であるからかもしれませんが。
本職では結果も気になりますからね。でも一般的な意味での「結果がすべて」ということには絶対にならないですね。
この本には村上柴田両氏が同じテキストを翻訳したものが載っていて、これはきっとこの本の醍醐味だと思うのですが、あまり面白いとは思わなかったです。
それよりもその前のフォーラムの部分の方が僕にとっては面白かったし、勉強にもなりました。
今度村上春樹さんの小説を読んでみようかな。僕まだ一冊も読んだことがないので・・・